私は副社長のおもちゃ 第6話

初めての男の人の家だったし緊張してどこに座ればいいのやら。
「今コーヒーいれるからどこでもいいから座ってな」
どうも落ち着かないし、先輩が座らないと私も座りづらい。

私が落ち着けるように、いつものようにわざと私をからかった。
私もふざけ合う様に減らず口で言い返して、
気付けばすっかりいつもの自分になっていた。

「こっちにおいで」
「恥ずかしいから嫌です」
「そのさ、もう付き合ってるんだし先輩って言うのと敬語は辞めようか」
「敬語は気をつけますけど、先輩以外になんて呼べばいいの?」
「賢介でいいよ」
「賢介さんにします」
「先輩じゃないならなんでもいいや」

なんだかやっぱり恥ずかしい。

「賢介さん。私ちゃんと言ってなかったけど、私も好きです。よろしくお願いします」
「浩美。ありがとうな」

先輩の手が私を引き寄せて、軽くキスした。

私も自分から先輩にキスをすると、先輩が笑った。
「笑うってどういう事ですか?」
「あまりにも可愛くてな」
「そうやってからかわないで下さいよ」
「もう一度俺にキスしてよ」
「もうしません」
「じゃあ俺がするからいいもんね」

チュッ。

嬉しくなって、私からもキスした。
「してくれたじゃん。俺の罠にはまったな」
「そうやってからかうんだから」

その日はそのまま先輩の家に泊る事になってシャワーを浴びた。
私がシャワーを浴びていると、突然先輩が扉をノックした。
「浩美、覗くよ~」
私は慌てて扉を抑えつけた。
「駄目です!!」
「少しだけいいでしょ?」
「絶対駄目です!!」

それまでの私は男性経験が一人しかなく、それも20歳の頃に一度だけ。
だから、男性に身体を見られるなんて恥ずかしい。
まして明るくて丸見えなんてありえない。
先輩とはまだないけど、セックスするのだって久しぶりすぎて緊張しちゃう。

「冗談だよ。覗かないからゆっくりシャワー浴びて」
「そういう冗談いりませんからね」

浴室から出ると先輩のジャージが用意されていた。
「少し大きいけど、それ着てよ」

先輩は先にビールを飲み始めていた。
横に座って一息つくと、
「冷蔵庫にあるから持っておいで」

ビールを取りに立とうとすると、
少し大きいジャージの裾を踏んでしまい前のめりに転びそうに。
すかさず先輩が後ろから私を抱き寄せた。
その時、先輩の手が私の胸にあたった。

「あ。ゴメン。それと危なかったぞ」
「ごめんなさい。ありがとう」

あの時と同じような状況だし、
私の忘れていた記憶が、
あの時の何とも言えないドキドキ。

先輩に隠しておいた方がいいに決まってる。
それにあの時はまだ付き合ってないんだし。

ビールを取って先輩の横に座り直して乾杯した。
「浩美の胸。思っていたより大きいな」
私の顔が急に赤くなり、
「ちょっと。そういうの言わなくていいじゃないですか!!」
「そんなに怒る事か?」
「だってたいして大きくないし」

先輩はさっきの再現のようにわざと後ろから私を抱きしめて、その手を再び私の胸においた。

コメント投稿は締め切りました。